このエッセイで私がたくさん使っている「素肌そのもの※」とは、具体的にどういう状態の肌のことなのでしょうか?
※「素=他のものが付け加わらず、そのものだけの状態」という意味ですから、「素肌=そのものの肌」となりますので、「素肌そのもの=そのものの肌そのもの」となり、この表現自体が「ムムッ?」なのですが、このページで説明するように「素肌の本質を追求」したいがために、あえて「素肌そのもの」ということばを繰り返して使うことにしています。
この表現の本質的な理解は「真の美肌づくり思考」への第一歩といえます。
なぜなら「素肌そのもの」の本質を知らずして、素肌そのものを「真の美肌」にすることは難しいからです(直感的にこれを理解し、ケアに取りいれている女性の肌はいつまでも美しい)。
「素肌」ということばも含め、私にはこの表現があちこちで曖昧に、そして軽々しく使われている感じがしてなりません。
ですから、この場でクリアーにさせてください。
まあ、ズバリ「素肌そのもの=何も塗られていない肌」といってしまえばそれまでですが、ここではもっと具体的にしていきますね。
そこでよりわかりやすくするために、「素肌そのもの」とは反対のことば、「塗肌[ぬはだ]」というものを導入します。
「塗肌」とは「メイクはもちろん、基礎化粧品に含まれている成分(人工的につけられたもの)が少しでも残っている肌」。
洗顔料(石鹸も含む)にも「化粧品成分」が配合されていますから、洗顔後の肌も塗肌です。
美容パックをした後の肌も「(美容パックに含まれていた)化粧品成分」がくっついていますから、その肌は塗肌ということになります。
こう考えると、お肌を「完全」に「塗肌でない状態=素肌そのもの」にすることは非現実的だといえます。
そこで美健8では、以下のような状態を「素肌そのもの」とよぶことにします。
<手順 1>
メイク・日焼け止め・基礎化粧品などをしっかり落とす。
<手順 2>
「朝夜の洗顔は30℃~33℃くらいのぬるま湯だけ」で、洗顔後は「何も塗らない」で「3日間」すごす。
とにかく3日間、洗顔には洗顔料を使わない、化粧水・美容液・クリームなどの基礎化粧品をいっさい塗らない(美容パックもNG)、日焼け止めもメイクもしないのです。
お待たせしました。
【<手順 1>をした後の<手順 2>の状態にある肌】
=【素肌そのもの】
これを「素肌そのもの」ということばの定義とさせてください。
そしてそんな「(めったにお目にかかれない)素肌そのもの」を、昼間明るい場所で、鏡にうつしてじっくり眺めながら優しく触ってみてください。
そう、まさにそれがあなたの今の「素肌そのもの」、つまり「ありのままのお肌」です。
冷静になって考えてみると、日常生活でいつも鏡の中で目にしている肌は「塗肌(化粧品成分などの人工的なものがくっついている肌)」ということになりますね。
お風呂上りの肌でさえ、完全な「素肌そのもの」ではない※のですから。
※その詳細は追々(ヒント:合成ポリマー)
でもどうして私がここまで厳密にすることにこだわるのか?
それは、冒頭でもいいましたが「真の美肌」を手に入れていただくために「素肌そのもの」ということばの「本質」の理解が欠かせないからにほかなりません。
いずれにせよ【<手順 1>をした後の<手順 2>の状態にある肌】=【素肌そのもの】=【塗肌ではない肌】とさせてください。
そしてそんな「素肌そのもの」をじっくり観察したときのお肌が、「真の美肌にみえるのか?」ということを客観的に分析すればよいのです。
あなたの「素肌そのもの」は「ハリ・キメがあり、肌みずからが潤っている透明感ツヤ美肌」でしたでしょうか?
【P.S.】
お風呂上がりの肌は「素肌そのもの」に「近い状態の肌」といえますが、そんな肌さえじっくり眺める機会が少なくなってきていませんか。
「お風呂上りは乾燥しないうちに、すぐ化粧水・美容液・クリーム(≒ポリマーという透明の仮面)をつけてなじませてください」という化粧品販売会社からの取説がそれを助長させているのかもしれません。
誰かの陰謀で、知らず知らずのうちに「素肌そのもの」を「女性たちにみせないように導いているでは…」と勘ぐるのは私だけでしょうか?
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